こんにちは、海外起業家名鑑|Unicorns Mediaを運営してます、あきです。
海外企業の創業秘話ついて毎週取り上げるこのニュースレター。
今回はCanvaを創業した「Melanie Perkins(メラニー・パーキンス)」について掘り下げていきます!
あなたがもし何かビジネスを始めたとしましょう。
絶対に成功させると信じて、投資家たちに資金調達を行います。
しかし、3年間も投資家から100回以上拒否される。
それでも自分のビジネスのビジョンが正しいと信じ行動し続けれますか?
Melanieは1987年、オーストラリアのパースで生まれ。オーストラリア人の教師の母とマレーシア人エンジニアの父を持つ彼女は、幼い頃からプロのフィギュアスケーターを目指していた。
練習のために毎朝4時30分に起きる情熱は、後の起業家として大きく役立つことになる。また14歳の時には、すでにスカーフを作って販売するという小さなビジネスを始めていた。
その後、the University of Western Australiaに進学し、communications、psychology とcommerceを専攻。
大学在学中、Melanieはグラフィックデザインの学生のチューターとして働いていた。そこで学生たちが、PhotoshopやInDesignなどの複雑なソフトウェアの使い方を学ぶのに苦戦している姿を目の当たりにする。
「1学期かけてどこにどの機能があるか勉強しないといけないなんて、絶対に馬鹿げてる。」
デザインソフトの複雑さに疑問を持った彼女は、19歳の時に「将来的には、すべてがオンライン化され、共同作業と出来るようになり、今よりもずっとシンプルになる。」というビジョンを持ちます。
他の起業家と同じように、Melanieも最初は小さく始めた。
2007年、当時の恋人(現在の夫)Cliff Obrecht(クリフ・オブレヒト)と共に「Fusion Books」というスタートアップを創業。
Fusion Booksは、学生が卒業アルバムをオンラインでデザインし、印刷できるプラットフォーム。これは後のCanvaの原型となる。この卒業アルバムというニッチな市場でCanvaのアイデアをテスト。
順調に成長し、オーストラリア最大の卒業アルバムに特化したデザイン会社になる。Fusion Booksの成功は、メラニーとクリフにとって「自分たちのビジョンは実現可能だ」という確信を得た。
Fusion Booksでの成功を踏まえ、より大きな目標を実現するため、彼らは投資家を探し始める。しかし、その道のりは決して簡単なものではなかった。
なんと100人以上の投資家から投資を断られることに。
3年間も拒否され続ける中、Melanieはピッチの仕方に問題がある事に気がつく。当初は技術的な解決策を話していたが、「多くの人がPhotoshopの使いにくさに圧倒される」という誰もが共感できる問題に焦点を当てた。
2010年、MelanieとCliffはオーストラリアのパースでのビジネス会議で、シリコンバレーで有名なエンジェル投資家Bill Thai(ビル・タイ)と出会う。
彼らはCanvaのアイデアをピッチしたが、すぐには資金を獲得できなかった。しかし、Billは彼主催のMaiTai kitesurfing retreat(投資家たちを集めてカイトサーフィンをするイベント)に2人を招待。
そこで、Melanieは投資家たちとコネクションを作るため、それまで経験のなかったカイトサーフィンを学ぶことを決意。
ついに彼女の努力は実を結ぶことに。そのイベントで多くの投資家にネットワーキングした結果、わずか3ヶ月でCanva立ち上げのための約4億の資金調達に成功。
2012年、オーストラリアのシドニーでCanvaを正式に設立。2013年には一般向けにサービスを開始した。
最初はMelanieの両親の家のラウンジルームからスタートした彼らのオフィス。限られたリソースと経験にもかかわらず「誰もがデザインできる世界を作る」というビジョンは明確だった。
そのわかりやすいUIデザインは、Photoshopなど複雑なデザインソフトウェアに不満を持つ非デザイナーたちの心を掴むことに。
口コミで一気に成長し、立ち上げから1年目で60万人のユーザーを獲得。その後も爆発的に成長は止まらなかった。
創業から5年の2017年、Melanieはわずか30歳でテック業界で最も若い女性CEOの一人に。2020年までに、4,800億円の企業評価を受けるまでに成長。
2025年現在、Canvaは6兆円の企業価値を持ち、179カ国で1億3500万人以上の月間アクティブユーザーを抱える巨大企業にまで成長した。数年前は数人だった会社は、2,500人以上のスタッフを抱えている。
メラニーは自身のCanva株式の80%以上を慈善目的で寄付することを誓約。今でも「まだまだCanvaは可能性を秘めている」と語り、AIを活用したデザインの未来に向けて挑戦を続けている。
今回は以上です。
Canvaの創業秘話いかがだったでしょうか?
Melanieの成功は、「問題を見つける力」と「あきらめない精神」にあると思っています。デザインソフトの複雑さという問題に気づき、100回以上投資家に断られてもめげず、カイトサーフィンまで学んでチャンスを掴みました。
あなたの身の回りにも、解決すべき「問題」が眠っているかも。それに気づき、行動することが、次の大きな成功につながるかもしれませんね。
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